今週の円相場見通し:
円は4月末の安値圏に再接近。
直近3週間でじわりと下落し、USD/JPYは157.00まで戻り、過去30年以上で3番目に高い水準の終値。
ユーロ円は170台で20年超ぶり高値、ポンド円は200.00で16年ぶり高値。
対米ドルの相対的な弱さが注目されがちだが、実際は非米通貨に対して広範に円安が進行。
日銀が金融政策のスタンスを明確に転換しない限り、円安圧力は続きやすい。
週間ファンダメンタルズ
介入の可能性は低下。
4月末と5月初旬に実施された為替介入は持続的な効果を残せず、数週間で水準は元へ。
巨大なFX市場は介入起因の円高を売り戻した。
国際的なけん制。
米財務長官は、為替介入はまれであるべきで、事前に意思疎通し、市場のボラティリティに対応する場合に限るべきと表明。
主要貿易相手の意向に逆らう追加介入は対外的なリスクが大きい。
市場の値動きは「一方向・無秩序」ではない。
4月の急伸時は1か月でほぼ5%上昇したが、直近の1か月騰勢はおよそ1%程度。
緩やかでコントロールされた円安では、当局は正当化しづらい。
政策の帰結。
円安を止める現実的なトリガーは、ゼロ近傍の政策金利からの「正常化」シグナル。
転換が明確でなければ、円は基本的に売られやすい地合い。
トレード戦略
トレンドフォロー優先。
USD/JPYは強気基調を維持。
年初来の上昇トレンド上で推移し、上昇トレンドラインと50日EMAが押し目の支えとして機能。
価格がこれらの動的サポートを上に保つ限り、押し目買いが優勢になりやすい。
上値シナリオ。
政策スタンスに変化がなければ、160.00の再試しが視野。
4月末の当局行動を誘発した節目であり、上抜けトライの前に利益確定の売りやヘッドラインでの振れに注意。
下振れリスク管理。
急な当局要人発言やボラティリティ急騰があれば短期の巻き戻しに注意。
押し目の見極めはトレンドライン割れや50日EMA割れの有無で判断。
割れればいったん強気バイアスを弱める。
クロス円も監視。
EUR/JPYやGBP/JPYは高値圏。
USDの相対弱含みでも円売りが勝る局面が続く可能性。
ドルに拘らず、強い通貨対円の押し目戦略が機能しやすい。
まとめ
円は「緩やかな円安」の局面にあり、当局が正当化しにくい環境。
介入の効果は限定的で、国際的な牽制も強い。
実需と金利差の構図が変わらない限り、円売り地合いは継続しやすい。
USD/JPYはテクニカルに上昇トレンドを維持し、動的サポートの上にいる間は押し目買い方針が妥当。
政策転換が明確に示されない限り、160.00再試しの可能性を意識したい。